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A Small Trip To Taiwan;Part Ⅲ

ただでさえインパクトやカルチャーショックのようなものが少なかった台湾旅行だった上、もう半月ほど経ってしまったので記憶も曖昧になるほどですが、せっかくなのでアップします。

今日は、ズバリ、九份(キュウフン)です。

台北から車で50分位の郊外の町です。
映画『千と千尋の神隠し』のモデルとなった、というのがこの町の日本人観光者向けの鉄板フレーズのようです。
最近旅をしていると例えばカンボジアのアンコール・ワットでも郊外の遺跡でベンメリアというところは、映画『天空の城・ラピュタ』のモデルになった、と話されました。本当かどうかは知りませんが、古い樹木が根や幹、枝の発育が石の建物を動かして変形させたり、倒壊させたりしていて、それがあの映画のモチーフを連想させるからそう言われるようになったのかな、と思います。他にもクロアチアの港町、ドブロブニクがやはりジブリ映画の『魔女の宅急便』のモデルとなったとかも言われてますね。
あまりにジブリ映画のモデルとなった、という観光地が多いので、半身半疑で激しい雨の降る九份の目抜き通りを歩きました。
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ん?
コレは…。
確かに…、
似ている?
このように食べ物屋や土産物屋がぎっしり並んでいて、特に食べ物屋が多く、人々が思い思いに牛肉麺などを食べている。
そして道の両脇にはずっと写真のように赤い提灯が垂れ下がっている。。。
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これ、ズバリ、『千と千尋の神隠し』で千尋のお父さんとお母さんが物語の始めの方で、二人でこんな提灯があって食べ物が沢山あるところで、飯をがっついて食べて、最後には豚になってしまうシーンがありましたが、まさにそこを思わせる。というかこの提灯、確実にそうだ!
と思って今、調べましたが、宮崎監督から九份が『千と千尋の神隠し』のモデルとなったというようなことは一切公言されていないそうです。。。
しかし、歩いていて、猜疑心の強い私も、ここはホントに『千と千尋の神隠し』のモデルになっているのではないのか、とかなり強く思いました。何といっても道の両脇に続く紅色の提灯、そしてその下に軒を連ねる食べ物屋さん。「じゃあここで食ってたらオレたちも豚になるのか。」などとカミサンと話したりしながら食べ歩きました。
実際『千と千尋の神隠し』を見た台湾人たちは、そこが九份だと思った人が多かったそうです。

それ以上に九份を有名にしたのは、やはり映画で台湾の侯孝賢監督が撮った『悲情城市』の舞台となったことです。それまで台湾でタブーとされていた2.28事件について初めて触れた映画で、2.28事件とは現代台湾史を語る上で最大の事件と言っても過言ではない事件です。
政治色を感じることのなかった今回の台湾旅行、しかし九份を訪れることで、この国であった2.28事件について知ることができたのは良かったです。
映画自体は学生時代に授業で『悲情城市』を観る機会があったのですが、当時、予備知識がなかったのと、あまりすんなりその時入ってこなかったのと、もうあまりにも昔なためよく覚えていませんでした。しかし覚えているのは歴史の中で翻弄される一族の物語、そして登場人物の誰かがことあるごとに語る、「みんな一緒だ。」という言葉。
2.28事件とは、日本の敗戦によるそれまでの日本統治が終わり、その後大陸中国からやってきた蒋介石の国民党による、徹底的な本省人(日本敗戦以前から台湾に住んでいた台湾人)に対する虐殺のこと。約28000人もの本省人が犠牲になったと言われています。本省人に対して日本敗戦後、国民党とともに台湾にわたってきた中国人のことは外省人と呼ばれています。
恐怖政治で言論の自由もなかったという長い国民党支配の後、李登輝が本省人として初めて台湾総統になったあたりから皆さんも色々な記憶があることと思いますが、この映画『悲情城市』もそんな時代の流れを反映して、それまでタブーだった2.28事件について初めて触れたもの。またこの映画を見たことにより、台湾人にとって九份が台湾人としてのメンタリティのふるさととなっていった、とも言われています。
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ここは九份にある『悲情城市』のロケ現場となったレストラン。
うっすらと記憶に残る映画の中の台湾のある一族のいた建物。
なんとなく映画で見覚えがあるような古いどっしりした木の大きな円卓につき小龍包と水餃子、それに美味しい烏龍茶をいただく。
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なにせ雨がすごくて傘をさしていてもずぶ濡れで大変、写真をとっても濃い雨の水が写ってしまうくらいなのですが、下の写真の右の建物の二階部分がこの『悲情城市』レストランです。それだけでなく、階段の多い九份を象徴する場所として、ここで記念写真を撮る人も多いようです。
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エリアとしてはかなり小さいですが、『千と千尋の神隠し』のような提灯に囲まれた食堂街(といってもいいのかな、あとは土産物屋さんとかもあるけど)、『悲情城市』の古くからの台湾を郷愁させ台湾人にとっての心の拠り所ともなっている階段の町、もし時間があれば行く価値はある場所だと思います、九份。

ただ台北からのアクセスが悪く、結局私たちは行きも帰りもタクシーを他の観光客たちと乗り合いで乗って台北からの往復をしてしまいました。
バスを待っている間も豪雨でしんどかったし、本数も少なく、またコンスタントにわかりやすくバスが出ているわけでもなく。また旧正月で台湾は大連休。バックナンバーにも書きましたが、みんなこの連休、大挙して旅行や行楽する人も多いので、バスを待っても長いこと雨に濡れたまま、おそらく春節の陽明公園の時のようにギュウギュウ詰めで行くことになりそう。そんなこんなで他の旅行者をつのってタクシーをチャーターしてお金はシェアして移動しました。台湾旅行で今回困ったのは、この移動かなあ。バスの本数が少ないんだよなあ。ま、それくらいだけで、他に困ったことはなかったし、さらにバスの本数が少なくて混むのは別に台湾だけの話ではないし、それこそ日本でもいくらでもあること。まあ、これから旧正月に台湾へ行く人にアドバイスになれば。
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晴れてればなあ…。
因みに台北に戻ると雨は降っていませんでした。九份は山がちなところにあるので雨も降りやすいのでしょう。
しかしもし晴れてれば、高台にある九份から、恐らく素晴らしい眺めが見れたことか、と思います。
ま、こればっかりはしょうがないですね。
皆さんが九份を訪れる時は晴れていることを祈っております。
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by kento_ogiwara | 2013-02-28 23:11 | Comments(0)
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