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『市民がたどる調布の女性史』;講演会を聴いて

今日、たまたまある講演会を見る機会があった。
『市民がたどる調布の女性史』を知っていますか?
「歴史は、いまを考え、未来を見つめる手がかり」
と題して、法政大学総長をやっておられて江戸文化研究者である田中優子さんのお話を伺ってきた。

印象的だったのは話から時々脱線したりする時に田中先生から繰り広げられる斬新な歴史観。
豊臣秀吉による朝鮮侵略を、教材などでのあつかいが少ない、と断じて、秀吉による朝鮮出兵は日本初の侵略戦争だったとした。
曰く、秀吉の真の狙いは中国を支配することで、北京を落とした折には時の天皇の後陽成天皇を皇帝の座に据え、さらに寧波から船でフィリピンを攻める、インドも攻める、といういわば植民地戦争だった、と。当時フィリピンにスペインが、インドのゴアにはポルトガルが来ていて、そうした欧州の列強について知ったことで秀吉も影響を受けた。秀吉軍はピョンヤンまで攻めたところで中国軍に出くわし、ここで秀吉の進撃は止まった。
中国は配下の朝鮮を守らなければならなかった。これは朝貢を受けた中国と、朝貢した王国との間で交わされた約束であって、その点当時の中国は侵略戦争はしていない。アジアでは唯一日本だけがこのように秀吉による朝鮮侵略と第二次世界大戦の折に侵略戦争に手を染めた。

ぱっと思い浮かぶだけでも例えば漢の頃の匈奴に対する北伐などはどうなるのか、など疑問もあるが、少なくとも江戸時代以降は、明・清は侵略戦争をしていない、ということなのだろうか。
この朝鮮侵略が銃を使うという点でそれまでのどんな戦争とも違うハイテク戦争であったこと、それでも秀吉は負けたこと、後陽成天皇本人は北京で皇帝になどなりたくなかったことなど、真新しい視点で語られる朝鮮出兵で非常に興味深かった。

江戸時代、「小袖」と呼ばれる和服、着物を着て踊り始めた女性たちが「歌舞伎」を創造した、という話も興味深かった。
「小袖」は今でいうところでは和服、着物だが、例えば平安時代の十二単を着た女性たちにとっては、殆ど下着のようなものだったそうだ。「小袖」は白地の生地で、これに重ね着をしていって十二単になる。それだけ着込んだ平安時代の女性たちは、着物の重みで動けず、ずっと座っていた。そうした重い上着を脱いで、身軽になり小袖だけを着て踊り始めた江戸時代の女性たちは、女性が自由になっていくことのシンボルだった。こうして踊られる踊りはとても熱狂的で、さながらパラダイス、天国のような恍惚があったらしく、その熱狂を恐れた幕府が踊りを禁止するに至ったそうだ。
女たちの踊りが禁じられ、女装した男性の踊りだけが後世に残って、「傾く(カブク)」、「歌舞伎(カブキ)」になった、という。
「新しいことは女性が始めている。」
とおっしゃっていた。

江戸時代の女性の活躍の場も多彩なものだった。仕事をする女性、学問する女性、和歌を詠む女性、俳諧に入る女性、旅をする女性などなど、多岐にわたった。機織り、裁縫、洗い張りなどによって男性よりも多くの現金収入を得る場合もあった。また、吉原の遊女などは仕事も学問も芸事もなんでもできるスーパー・エリートだった、という話も新鮮だった。
樋口一葉はこうした江戸時代の和歌の伝統の中から近代文学を創出した。一葉は和歌の人であったが和歌だけでは食っていくことが出来ず、小説を書くことで家族を食わせたという。明治以降の日本で初めての職業作家であり、ヨーロッパ文学の影響を受けずに江戸の伝統を引き継いで近代文学家となった。
また子育ての話も出た。
江戸時代は女性も働き、かつ子供たちを育てた。家族みんなで働き、みんなで育てた。このことが不可能になったのは、工業化により、家で働くのではなく、工場に通わなければならなくなってからのことであるそうだ。工業化で在宅で働けなくなったのが保育問題の起源であり、「なぜ現代、在宅勤務ができないのか?」、とおっしゃっていた。

またこの講演会で印象的だったのは、最近この自由に物が言えなくなっている時代に、ごく当たり前のことを言っているところだった。例えば調布市の女性たちが編纂した『市民がたどる調布の女性史』の中で、調布市内に住む在日韓国人二世が聞き書きされていることに触れ、こうしてきちんと在日韓国人や外国人に本の中で触れているのは良いことであり、在日韓国人やその他の外国人について、「排外的であってはいけない。」とはっきりおっしゃっていた。
当たり前のことでもあるかも知れないが、日々ナショナリズムや在日韓国人・朝鮮人に対するヘイト・スピーチなどに慣らされた耳には田中優子先生の話は案外新鮮に聴こえた。この物言えない時代に、田中先生の言葉はある意味、痛快に聴こえた。

侵略戦争は日本しかしていない、あるいは、新しいものは女性が始めた、などのある意味極端な発言は受け止め方は人それぞれであろうが、聴衆をアジるのが大学教員の仕事、とかつて友人と話したのを思い出す。
私は今回の講演で、かなり共鳴するところ多かったので、これからも田中優子先生を自分のアンテナに入れておこうかな、と思っています。
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by kento_ogiwara | 2016-08-30 21:56 | BLOG;その他 | Comments(0)

夢のあと

なんというか、夏草や つわものどもか 夢のあと というか。
80年代、ティーン・エイジャーのころ、東京ドームでU2をアリーナ見たときは6500円だった。このガンズは一番いい席で30000円だと。
ロックは金持ちの音楽になったのか。
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最近のティーン・エイジャーたちがどんな音楽を聴いてるかも興味深い。
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by kento_ogiwara | 2016-08-18 22:26 | BLOG;音楽について | Comments(0)

夏休み

江の島。
海水浴場には初めて行った。
人もすごく多かったけれど海の家もいっぱい出ててこれぞ日本の夏、という感じ。


生しらす丼。
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江の島の東浜入口。
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水着を持って来れば良かった。
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海の家で食べたマンゴー味のかき氷。
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ちょっと尾道っぽい海の見える路地。
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お気に入りの場所。
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by kento_ogiwara | 2016-08-14 18:00 | BLOG;その他 | Comments(0)

新しい服

凄く久しぶりに(たぶん3年振りくらい)、新しい服を買った。
吉祥寺の公園通り、元祖仲屋むげん堂で売ってたTシャツ。
タイ製。
一目見てピンと来た。
ピンときた自分を褒めてやりたい。
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友人がかつて着てたやっぱりタイ製のトゥクトゥクのTシャツのことを思い出したり。
タイのTシャツはかわいいものが多いと思う。
夏が始まったなあ。
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by kento_ogiwara | 2016-08-01 13:13 | BLOG;その他 | Comments(0)